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2011年 09月 24日

TGV

かつて滞仏していた頃の1985年開業と云うTGV(テ・ジェ・ヴェ)に初乗車。
パリ、モンパルナス駅を出てからすぐに広がる車窓からの風景 は、なだらかな丘に広大な農地と、そこに浮かぶ如く点在する小さな森。これが延々と続き、いい加減に飽きた頃、ハプニングは起きました。

二人ずつ向き合った座席の真向かいに座った賢そうな小さな男の子。子供の喋るフランス語は大人のそれよりずっと難解ながら、整った顔立ちからか、やはり賢そうに見えてしまいます。
横のお父さんに出してもらったパソコンに、ゲームかアニメらしきディスクを入れて見始めました。

しばらくした頃、画面に飽きたのか、虚ろな目でお父さんに何かを訴え出しました。
お父さんは「よしよし分かった」と言いながら買い物の入ったビニール袋の中身を空けて子供に渡します。そう、可哀想に、気分が悪くなったのでしょう。悲しそうな形相で、必死でことを済ませます。やはり賢い子は違います。自らの危機にきちんと対処出来ました。

と、感心した矢先、猛烈な臭いが漂い始めました。ああ…何と悲惨な事態でしょう!ナニは袋の外へ落下していたのです。悲しいけれどそう云うことはよくあること、私なんぞ酔った挙句に、いや...何度も......、小さな子供なら尚更です。こればかりは場数を踏まないと上手く出来ないもの。

私の隣に座ったマダムは微動だにせず、何事も無かった態度を貫きます。他人の行動に干渉しないフランス式の行動規範に慄きながらも、私の手元にはティッシュすらなく、貧弱なフランス語で何か言っても相手にとってはややこしいことが増えるだけ。マダムを見習って、やはりフランス式に対応した次第。

長い旅が更に延長した空気を吸いながら、ボルドーを過ぎた辺りで、父と子は直下の臭いに耐え兼ねて離れたところへ座り直しました。満席だった座席が運良くボルドーで空いたのですね。

その後、マダムと私はそれぞれの目的地まで”我関せず”の態度を貫き通し、同じ所に座り続けました。
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by eurobar | 2011-09-24 10:27 | 日記


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